2020.02.22 07:10:05


 氷見市論田・熊無地区に伝わる国重要無形民俗文化財の藤箕(ふじみ)製作技術を習得するため、富山市婦中町砂子田から40代の主婦が日参している。貴重な技術は後継者不在で、継承へ向けた「救世主」として地元関係者の期待は高まる。(高橋幸博)

 通うのは柄澤(からさわ)美香さん。天然素材のかごなど工芸への関心が高く、職人が減って手に入らなくなっていく状況を憂えていた。

 そんな中、1月22日付本紙連載「てくてく風土記」で論田・熊無地区の藤箕製作が深刻な後継者不足と知った。「同じ富山県に生まれ育った者として伝統を守れたらいい」と、すぐに論田・熊無藤箕づくり技術保存会(坂口忠範会長)の門をたたいた。

 坂口会長(74)は歓迎し、フジとタケで編む基本を手ほどきした。体験会などで課題にする花瓶敷き(縦横25センチ)を作らせたところ筋が良く、強いやる気があることから指導を快諾した。

 柄澤さんは、坂口会長が仕事の都合で教えられない日を除き、片道1時間かけてほぼ毎日通う。熱心さゆえに上達は早く、取り組む花瓶敷きは縦横38センチまで大きくなった。「これが楽にできるようになれば藤箕も作れる」と坂口会長。ただ、材料の採取や加工を含め、製作技術を一通り身に付けるには最低でも3年は必要という。

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